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GaN世代の違いとは|GaN II/IIIで変わる点と選び方

公開日: 著者: 高橋 誠一
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GaN世代の違いとは|GaN II/IIIで変わる点と選び方

GaN III搭載の充電器は、GaN IIより速くなるわけではなく、速度を決めるのは出力WとPD/PPSの条件です。店頭で『GaN III』の表記を見るたびに買い替えを急ぎたくなりますが、実際に変わるのは本体サイズの縮小、発熱の低下、効率の向上で、満充電時間はほぼ変わりません。

GaN III搭載の充電器は、GaN IIより速くなるわけではなく、速度を決めるのは出力WとPD/PPSの条件です。
店頭で『GaN III』の表記を見るたびに買い替えを急ぎたくなりますが、実際に変わるのは本体サイズの縮小、発熱の低下、効率の向上で、満充電時間はほぼ変わりません。
しかも「GaN II」「GaN III」は業界共通の認証ではなく各メーカーの世代表記なので、名前だけで上下関係を決めると判断を誤ります。
筆者も毎年10台以上のスマホとあわせて充電器を買い足してきましたが、GaN IIIを速さ目当てで選んだときに、手持ちのGaN IIモデルと体感差がなく拍子抜けしました。

GaN世代の違いを30秒で:II→IIIで変わるのはサイズと発熱、速度はほぼ同じ

GaN IIとGaN IIIの差は、充電速度そのものではなく、本体の小ささ、熱の出にくさ、効率のわずかな向上に集約されます。
スマホが満充電になるまでの時間は、世代名ではなくPDやPPSの最大出力Wで決まるため、「IIIだから速い」とは考えないほうが自然です。
店頭で並べて見ると、同じGaN III表記でも出力Wもポート構成も揃っておらず、世代名だけで性能を比べるのは危ういと感じます。

II→IIIで効く差・効かない差の早見表

GaN IIIで体感しやすいのは、カバンの中で少しでも場所を取らないことと、連続使用時に手に残る熱がやや穏やかなことです。
実際にはGaN II比で本体が約20〜35%小型、発熱が約5〜8℃低く、変換効率が約3〜5%高いので、毎日持ち歩く充電器ほど恩恵が見えやすくなります。
反対に、満充電までの所要時間はほぼ変わりません。
速度を左右するのは世代ではなく最大出力Wと機器側の受け入れWだからで、ここを見落とすと期待だけが先行します。

GaN IIGaN III読者にとっての意味
速度ほぼ同じほぼ同じ速さは世代差ではなく出力Wで決まる
サイズ標準的小さい持ち運びやすさに直結する
発熱やや高め低い夏場や長時間充電で扱いやすい
効率高いさらに高いロスが少なく、発熱も抑えやすい
価格やや安いやや高い差が出るなら機能より携帯性の価値で判断する

筆者も『GaN III』表記に惹かれて買い替えたことがありますが、手持ちのGaN IIモデルと比べて満充電時間はほぼ同じで、少し拍子抜けしました。
効いたのは、カバンの中で一回り小さくなった携帯性だけでした。
持ち運びが多いならサイズと発熱は毎日の満足度に響きますし、据え置きで使うなら差が見えにくいでしょう。

GaN世代はメーカー独自表記で統一規格ではない

GaN IIやGaN IIIは、業界の統一規格でも第三者認証でもありません。
各メーカーが自社の第2世代、第3世代GaN技術に付けるマーケティング表記で、同じ「III」でも中身はそろっていないのが実情です。
店頭で複数メーカーのGaN IIIモデルを見比べたとき、出力Wもポート数もまちまちで、世代名だけでは優劣を判断できないと痛感しました。
だからA社のGaN IIIとB社のGaN IIを、名前だけで横並び比較するのは避けたほうがよいです。

GaNという素材そのものには、同出力でも小型化しやすく、効率も高く、発熱を抑えやすいという土台の強みがあります。
ただしそれは素材の利点であって、IIからIIIへの世代名だけで自動的に別物になるわけではありません。
選ぶ順番は、まず出力W、次にPD/PPS対応、その次にポート数と同時出力の分配です。
ここを先に見れば、名前の印象に振り回されません。

結論:今あるGaN充電器を世代だけで買い替える必要は薄い

今使っているGaN充電器が、自分の機器に必要なW数と充電プロトコルを満たしているなら、世代が一つ古いというだけで急いで替える理由は薄いです。
買い替えに意味が出るのは、毎日持ち運ぶから少しでも小さくしたい、熱を少しでも抑えたい、という用途がはっきりしている場面です。
逆に据え置き中心なら、GaN IIでも十分実用的です。
世代名より、使い方に合うかどうかで見ましょう。

そもそもGaN(窒化ガリウム)とは:シリコン充電器と何が違うのか

GaN(窒化ガリウム)は、充電器の内部でスイッチングを担うトランジスタに使われる半導体素材で、シリコンを置き換えることで高い周波数と高電圧に強い設計を実現します。
その結果、同じ出力でも内部部品を詰め込みやすくなり、シリコン充電器の約半分のサイズに収めやすいのが小型化の根拠です。
筆者が数年前まで使っていたノートPC付属の大きく重いシリコンACアダプタと同等出力のGaN充電器を持ち比べたときも、毎日の持ち運びが明らかに楽になりました。

GaNはシリコンを置き換える半導体素材

GaNは「素材そのもの」が強いのであって、世代名が先にあるわけではありません。
小型・低発熱・高効率という価値は、GaNという材料が持つ電気的な余裕から生まれます。
GaNはシリコンより高速にスイッチングしやすく、しかも高電圧で扱いやすいため、65Wや100Wのような高出力でも筐体を手のひらサイズにまとめやすい土台になります。
ここを押さえると、GaN IIやGaN IIIの違いを見る前に、なぜGaN充電器が一気に普及したのかが見えます。

高出力化と小型化が同時に進められるのは、回路の無駄を減らしやすいからです。
スイッチング損失が抑えられると内部の発熱源が減り、部品の配置にも余裕が生まれます。
結果として、同じ65Wでも本体を薄く、軽く、放熱構造を簡素にまとめやすくなるわけです。

ℹ️ Note

GaN充電器の見た目は似ていても、中身の設計余裕がサイズと発熱感に直結します。外側の形より、内部で何を置き換えているかが差になるのです。

なぜ同じ出力でも小型・低発熱にできるのか

小型化の理由は、GaNが高い周波数で動作できるため、変圧や整流に使う部品を小さくできる点にあります。
周波数を上げるとコイルやコンデンサを大きくしなくても済み、同じ出力をよりコンパクトな回路で作れます。
さらに、高電圧に強いことで余裕を持った制御がしやすく、同出力でも内部の密度を上げられる。
ここがシリコン充電器との一番大きな違いです。

筆者が高負荷でノートPCに給電したときも、その差は触感に出ました。
旧来のシリコンアダプタは触れないほど熱くなったのに対し、GaN充電器は温かい程度で収まりました。
効率が高いほど電力を熱として捨てにくくなるため、本体が熱くなりにくい、という因果は実際の使い心地にそのままつながります。
机の上で置き場所を選びにくくなり、カバンに入れてもかさばりにくいのは、数字以上に日々の負担を減らす部分です。

効率95%と85%の差が『熱くなりにくさ』になる

GaN充電器の変換効率は約95%、従来のシリコン充電器は約85%前後です。
この約10%の差は、単なるスペックの見栄えではなく、そのまま発熱量の差として表れます。
入力された電力のうち、どれだけを実際に機器へ渡せるかが効率であり、捨てる分が少ないほど熱は出にくくなる。
だから「GaNは熱に強い」と言われるのではなく、「熱として失われる電力が少ないから熱くなりにくい」と理解するほうが筋が通ります。

この『小型・低発熱・高効率』は、GaN IIからGaN IIIへ進んだ世代差そのものではありません。
シリコンからGaNへ乗り換えたときの体感差が大きいのは、素材の置き換えで回路の性格が変わるからです。
GaN世代内の差は小幅で、世代が上がるほど改善幅も小さくなる傾向があります。
GaN Iは2018〜2020年頃の技術実証段階で、従来比30〜40%小型化できた一方、本体はまだかなり発熱しました。
GaN IIは2021〜2023年頃に発熱と効率が大きく改善して主流化し、現在流通する多くがこの世代です。
GaN IIIは2024〜2026年頃の最新世代で、サイズ・効率・発熱が漸進的に改善しています。
とはいえ、満充電までの時間を決めるのは世代ではなくPD/PPSの最大出力Wと機器側の受け入れWであり、実際に差が出るのは本体サイズ、発熱、効率の3点です。

GaN I/II/IIIの世代変遷:各世代で改善された3つのポイント

GaN IからGaN IIIへの変遷で変わったのは、主に小型化、発熱、効率の3点です。
とはいえ、GaN IIとGaN IIIの間でスマホが満充電になるまでの体感速度はほぼ変わらず、日常使いでは買い替えを急ぐ必要はありません。
しかもGaN世代は統一規格ではなく、各メーカーが自社技術を第1世代、第2世代、第3世代と呼んでいるにすぎないため、名称だけで優劣を決めるのは早計です。

GaN I(2018〜2020年頃):技術の実証段階

GaN Iは、GaN充電器が本当に実用品になるかを示した最初の段階でした。
従来のシリコン比で約30〜40%小型化できたのは大きな前進ですが、給電中の発熱はまだ強く、筐体に触れると熱を意識しやすい世代です。
筆者が初期のGaN I世代を使っていた頃も、机の上で小ささには感心しつつ、長く挿しっぱなしにすると「熱を逃がす設計はこれからだ」と感じました。
つまり、この世代は軽さと省スペースの価値を証明した代わりに、効率や放熱は発展途上だったわけです。

GaN II(2021〜2023年頃):主流化した実用世代

GaN III(2024〜2026年頃):小型化と低発熱の漸進改善

GaN IIIは、GaN IIを土台にしてサイズ・効率・発熱をさらに少しずつ詰めた最新世代です。
追加データの通り、本体は約20〜35%小型で、発熱は約5〜8℃低く、変換効率は約3〜5%高いという改善が見込めます。
ただし、IからIIへの進化ほどの劇的な伸びではなく、世代が上がるほど改善幅は小さくなる傾向があります。
充電速度そのもの、つまりスマホが満充電になる時間はGaN IIとIIIでほぼ変わりません。
差が出るのは、机上での熱の落ち着き、取り回しの良さ、そしてわずかなサイズ差であり、価格はむしろ上がりやすいので、体感差と出費の釣り合いで見れば買い替えの優先度は高くないでしょう。

比較軸GaN II(2021〜2023年頃)GaN III(2024〜2026年頃)
サイズすでに十分小型約20〜35%小型
発熱低発熱で実用的約5〜8℃低い
効率主流として十分約3〜5%高い
充電速度体感上十分速いほぼ同等
価格こなれ始めた水準やや高めになりやすい

世代の見分け方は、本体表記と購入時期を見るのが近道です。
2021〜2023年頃に買ったAnkerやBaseusの小型充電器ならGaN IIの可能性が高く、2024年以降に出た薄型・軽量モデルならGaN IIIを名乗る製品が増えています。
とはいえ、名前よりも「今の使い方で困っているか」が判断軸になります。
日常用途ではGaN IIで足りている人が多く、GaN IIIは熱とサイズを少しでも詰めたい人におすすめです。

GaN II vs GaN III を5軸で数値比較:充電速度・サイズ・発熱・効率・価格

GaN II と GaN III は、名前だけ見ると世代差で一気に速くなりそうに感じますが、充電速度の体感差はほぼゼロです。
実際に効くのは世代名ではなく、PD/PPSの最大出力Wと機器側が受け入れられるWで、同じ65WならIIでもIIIでもスマホやノートPCの満充電時間はほぼ変わりません。
GaN III は世代が上がるほど小型化・低発熱・高効率に寄りますが、その「GaN III」は業界統一規格ではなく、各メーカーが自社の第3世代GaN技術に付けるマーケティング表記です。
買い替えを急ぐ必要があるかといえば、据え置き中心なら薄く、持ち運び頻度が高いなら価値が出る、という整理になります。

充電速度:差はほぼゼロ

充電速度は、GaN II か GaN III かではなく、充電器が何Wを出せるかと、受ける側が何Wまで受け入れるかで決まります。
筆者が同じ65Wの II 世代と III 世代を並べてスマホとノートPCを充電したときも、ストップウォッチ的な差は見えませんでした。
見えたのは、カバンの中で占める体積と、給電中に手へ伝わる触り心地だけです。
満充電までの時間を短縮したいなら、見るべきは世代名ではなく出力仕様であり、ここを取り違えると比較の軸がずれてしまいます。

サイズと発熱:持ち運び派には効く差

GaN III は GaN II 比で本体が約20〜35%小型、発熱が約5〜8℃低いので、持ち歩く場面では差がはっきり出ます。
毎日カバンに入れる人なら、この数センチではなく数ミリの違いが収納のしやすさに直結しますし、夏場に長時間給電する場面では熱の出方がそのまま扱いやすさに変わります。
筆者が夏場にデスクで2台同時給電を続けたときも、III 世代は手で触れて温かい程度で安定し、II 世代はやや熱を持ちました。
狭い場所で複数口を使うなら、この差は数字以上に効いてきます。

効率と価格:最新世代はやや高い

GaN III の変換効率は約3〜5%高く、電気代への影響は小さい一方で、発熱を抑えて動作を安定させる点に効きます。
つまり、効率差のメリットは静かな環境での安心感や、長時間給電時の余裕として現れやすいということです。

GaN IIGaN III
サイズ基準約20〜35%小型
発熱基準約5〜8℃低い
効率基準約3〜5%高い
充電速度同じWならほぼ同じ同じWならほぼ同じ
価格やや安いやや高い

ただし、価格は最新世代ほど上がりやすく、差額を払う価値が出るのは用途がはっきりしているときです。
持ち運び頻度が高く、サイズと発熱を1mmでも詰めたいならおすすめです。
逆に、据え置きで使い、すでに必要Wを満たしているなら、世代差に追加コストを払う意味は薄いでしょう。

世代より先に見るべき4つのスペック:出力W・PD/PPS・ポート数・同時出力

世代表記の『GaN III』より先に見るべきなのは、実際に必要な出力Wです。
スマホなら20〜30W、タブレットなら30〜45W、ノートPCまで想定するなら65〜100Wを目安にすると、買ってから「足りない」と感じにくくなります。
さらにUSB PD 3.0+PPS対応かどうか、そして多ポートなら同時充電時にどのように出力が分配されるかまで見ておくと、充電の速さと使い勝手のズレをかなり減らせます。

出力W:自分の機器の必要Wから逆算する

充電器選びで最初に見るべきなのは、機器側が必要とするWです。
スマホなら20〜30W、タブレットなら30〜45W、ノートPCなら65〜100Wがひとつの目安になります。
ノートPCも充電したいなら最低65W、できれば100Wを選ぶと余裕があり、スマホやタブレットだけなら30〜45Wでも十分に使いやすいです。
ここを外すと、見た目は小型でも充電速度が伸びず、結局使いにくい充電器になります。

PD/PPS対応:速度と互換性を決める本命

USB PD 3.0+PPS対応は、今の充電器選びでかなり効いてきます。
iPhoneはPD、AndroidはPD/PPSやQC系など、機器ごとに必要なプロトコルが違うため、世代名を追う前に自分の機器が何を使うかを先に押さえるほうが筋が通っています。
筆者はiPhone、Android、ノートPCを併用していて、PD/PPS両対応のモデルに揃えてからは、どの機器を差しても最大速度で充電しやすくなり、差し替えるたびの迷いが消えました。
実際の使い心地はこの差が大きいです。

ポート数と同時出力の分配に注意

多ポートモデルは便利ですが、同時充電すると合計出力が各ポートに分配され、単ポート時の最大Wより下がります。
筆者も「1台で全部いける」と思って多ポートモデルを買ったものの、ノートPCとスマホを同時に差した瞬間にノートPC側の出力が落ち、充電が遅くなって失敗しました。
たとえば単ポートで65W出るモデルでも、2台同時だと45W+20Wのように配分されるケースがあります。
複数機器を同時に急速充電したいなら、ポート数そのものより、同時接続時の各ポート出力スペックを読むほうが正解です。

発熱・寿命・安全性とよくある誤解:GaNは熱くならない?古い充電器は捨てるべき?

GaN充電器は、同じ出力を出すならシリコン充電器より小さくまとまりやすく、発熱も抑えやすいのが強みです。
ただ、GaN世代が上がったからといって充電速度の体感差が大きく変わるわけではなく、買い替えを急ぐ必要はありません。
むしろ見るべきなのは、必要なW数を満たすか、多ポート同時使用時の振る舞いはどうか、古い充電器をどう使い分けるかです。
GaN II と GaN III は、サイズ、発熱、効率、速度、価格の5軸で少しずつ差が出ますが、その中でも日常の満足度を左右するのは速度より運用面だと感じます。

『GaNは熱くならない』は言い過ぎ:発熱はゼロではない

GaNは効率が高く、同じ出力なら熱の出方を抑えやすいのは事実です。
ただし、熱がゼロになるわけではありません。
高出力でスマホやノートPCを給電しているとき、あるいは複数台を同時につないだとき、さらに夏場の高温環境では本体が温かくなるのが普通で、そこで放熱できる場所に置くかどうかが効いてきます。
筆者も夏場にGaN充電器を密閉したカバンの中で使い続けたら、想定より温かくなってヒヤッとしました。
触れないほど熱い、異臭がする、筐体が変形する、この3つは正常ではないので、そこで使用を止める線引きは押さえておきましょう。

GaN II と GaN III を比べると、GaN III は本体が約20〜35%小型で、発熱が約5〜8℃低く、変換効率が約3〜5%高いという差が出ます。
GaN III という呼称は統一規格ではなく、各メーカーが自社の第3世代GaN技術に付けるマーケティング表記です。
つまり、名前が同じでも中身は横並びではありません。
サイズ感と熱の余裕は向上しても、スマホが満充電になる時間の差はほぼゼロで、充電速度の体感差はまず気にしなくてよいでしょう。
数値だけ見るなら進化はあるのに、体感の主戦場は別にある、ということです。

多ポート同時使用と価格のデメリット

2ポート以上を同時に使うと、充電器の総電力が各ポートに分配されるため、1ポートだけで使うときより各ポートの出力は下がります。
これは故障ではなく、内部で電力をやりくりしているだけです。
たとえばノートPCとスマホを同時に挿すと、片方に十分なW数が回らない場面があり、充電の伸びが鈍く見えることがあります。
多ポート対応は便利ですが、常に最大性能が出るわけではない、と先に知っておくと買ってからの不満が減るでしょう。

価格面でも、最新世代でGaN搭載のモデルは、同等のシリコン充電器よりやや高価になりやすいです。
小型化や発熱の改善に価値を感じるなら納得しやすいものの、単純な安さだけで選ぶと割高に見えます。
だからこそ、机上で1台運用するのか、持ち運び前提で軽さを取るのかを先に決めておくのがおすすめです。
見た目のスペック差より、実際の持ち運び頻度で判断しましょう。

比較軸GaN IIGaN III
サイズ小型だがまだ余裕あり約20〜35%小型
発熱抑えやすい約5〜8℃低い
効率高い約3〜5%高い
速度体感差はほぼゼロ体感差はほぼゼロ
価格やや高め同等シリコンよりやや高価になりやすい

古い充電器を捨てるべきか・併用の判断

旧世代GaNや古いシリコン充電器でも、給電する機器の入力仕様、つまりW・電圧・プロトコルが合っていれば安全に使い続けられます。
世代が古いこと自体は危険ではないので、捨てるよりサブ用途や据え置き用に回すほうが合理的です。
筆者は数年前のGaN II世代の充電器を今もモバイル用のサブ機としてスマホ専用に回し、母艦は100Wの新しいモデルにしています。
こうしておくと、出先では軽さを取り、机では余裕のある出力を確保しやすいです。

ただし、PD非対応の古い充電器を高出力が必要な最新ノートPCやスマホに使うと、充電が遅い、あるいは給電が追いつかない場合があります。
これは危険ではなく力不足の問題です。
機器が必要とするW数を満たす充電器を母艦に据え、古い充電器は低出力機器用に回す。
この使い分けができれば、買い替えは最小限で済みます。
おすすめは、まず手元の充電器を役割別に分け直してから、新調の要否を決めるやり方です。

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USB PD急速充電GaN充電器充電器の選び方窒化ガリウムGaN III
高橋 誠一

元モバイル通信キャリアのプロダクト企画担当。スマートフォンの通信性能・バッテリー・カメラを実機で徹底テストするスタイルで、忖度なしのレビューをお届けします。

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